【第10回大学院特別講義】体験とデザインの未来
今回講義してくださったのはINFOBAHN Incの井登友一さんです。
井登さんはユーザー視点のコミュニケーションデザインを中心としたインフォバーンの取締役を務めています。
今回井登さんは「経験価値」を中心しに講義してくれました。いかに事例を紹介していきます。
事例
経験価値
モノから経験へ
ここ10年ぐらいのイケてる企業(Google、Facebook、PokemonGOなど)に共通しているのはモノではなく経験を提供している。
グッド・ドミナント・ロジック(GDL)から
GDLではモノとサービスを切り離すことができたが、SDLではサービスの中にものが含まれ一体化している。
SDLの例として以下のものがある
複写機データの集まり
・いつ壊れるか予測することでサービスを提供する
・端末に価値はないがアプリをインストールすることで価値がうまれる。
医療の現場
・医療機器をモニタリングし、データをとることで壊れる前にアップデートが可能になる。
インサイトとはユーザーのニーズ・ウォンツ・動機・ゴールについてのシンプルで新しい解釈のこと。
ユーザーはインタビュー調査などで自身が本当に「ほしい物」やしたいことをうまく表現できない。
適切な調査方法を用いることが大切でありユーザーが理解していないレベルで理解することが理想である。
まとめ・感想
「超」ユーザー中心発想
井登さんはユーザーへの価値を大切にしている方だと講義で感じました。
テレビのリモコンのように技術や機能性を求めた結果、複雑な物ができてしまい使っているユーザーが誤作動防止のためガムテープで使わないボタンを見せなくしている事実が印象的でした。
このようなことをさせないためには制作者の都合で考えるのではなくユーザーが本当にほしいものは何か?また誰にどんな価値があるか理想のストーリーを制作しユーザーとデザイナーが両想いになるのが理想であるとおっしゃいました。
ユーザーを中心に考えるのはデザインの基本中の基本ですが調査の仕方によってデザイナーの思い通りになりユーザーが置いてけぼりになってしまうことがあることが分かりました。
ユーザーでも気づいていない「不満」や「理想」を見つけ出すのが調査であることを感じました。