【第3回大学院特別講義】家具とデザインのみらい
今回講義をしてくださったのは(株)イデー/デザインマ ネージャーの深田新さんです。
概要
深田さんはオリジナル家具を展開するイデー(IDEE)の取締役・企画開発部長デザインマネージャー・家具デザイナーです。このほかにも良品計画や杉屋でデザインを兼務しています。主に日本の国産材の木を使った家具をデザインしています。また曲木の椅子を日本に広めたとして有名です。他にも様々な木を使った作品をデザインしています。これらの事例を講義をもとにいくつかまとめてみました。
事例
「R-project」
・日本各地で問題になっている社会的問題を各地にあった魅力を発掘・再発見し地域とともに新しい人の流れをつくるプロジェクト。
・主に廃校や合宿地をリノベーションし新しい施設に生まれ変わらせる。
「ザ・ファーム 丸太スツール」
・農山村漁村活性化プロジェクトとして企画された「ザ・ファーム アグリズムパーク千葉香取」からの依頼
・イデーでは同地域で伐採された杉間伐材を利用して無垢材のスツールを製作した。
・イデーではこれ以外のプロジェクトでも木が多すぎて伐採した間伐材を使ったスツールを企業や施設に販売している。
まとめ
深田さんは事例のなかで家具をデザインするとき、素材を選ぶときに大切なことをいくつか教えていただきました。また私たちがものを扱うときに考えておくべきことも教えてくれました。いくつかの言葉を個人的に興味があったのを抜粋して簡潔にまとめてみました。
「もの8分目」
・山が荒れたら海も荒れる
・使い切る
・寿命が来るまで大切に使う
・愛着・修理して使う
「生活の探求」
・趣味の冒険
「社会的に問題になっていることからデザインを作る」
・間伐の問題
・獣害による被害
・がれき×クリエイティブ
・その土地で採れるものを使ってデザインを作る
・労働集約型から安定収益基盤
感想
「社会的に問題になっていることからデザインを作る」
私は修士で社会環境を考慮したデザインを研究しているため今回深田さんのデザインの在り方に関心を持ちました。特に森林が育ちすぎて間伐が追い付かない、シカやイノシシによって森が荒れている、津波によるがれきの問題など日本各地で起こっている社会問題からデザインをするという考えに関心を持ちました。
日本はこれから少子高齢化になり自然環境だけでなく学校や施設などの社会環境の問題もこれから増えていくと私は考えています。今回の講義から日本の今を見ることで何年・何十年も続いてくデザインを作ることが大事だと感じました。