【第2回大学院特別講義】ビジョンとデザインの未来
このブログでは千葉工業大学大学院特別講義の内容と感想を述べていきます。
今回講義をしてくださったのは、(株)QUANTUM/執行役員の原田朋さんです。
概要
原田さんは博報堂、TBWA/HAKUHOUDO、TBWA/CHIAT/DAY、にてコピーライター(言葉をになう仕事)、クリエイティブディレクターを経て現在は(株)QUANTAMで執行役員をしています。クリエイティブディレクターとは主に製作物の企画から制作、納品というすべての過程を一気通貫して見届ける総責任者です。
この様な経歴から原田さんはまだないデザインの様々な商品やプロジェクトを一緒に広告をつくることをモットーにしています。
事例をいくつか紹介していただきましたので個人的に興味があったものを掲載します。
事例
「雨をまとう浴衣」
・大手デパート「高島屋」とTBWA/HAKUHOUDOのプロジェクト
・古くからある日本文化の一つ「浴衣」を現代の技術で水滴をアクリルに垂らした模様を撮影して浴衣に転写されている。
・「霧雨」、「村雨」、「篠突く雨」等日本にある様々な雨の言葉からイメージして制作された。
「QINUDE」
・京都にある着物の老舗「千總」とのプロジェクト
・絹の着物が有名であり制作中に捨てられていたシルクを活用したエコプロダクトを企画。
・日本の植物とシルクを使って化粧水などのスキンケア商品を企画しており現在調査として地元のホテルのアメニティで使ってもらっている。
まとめ
原田さんは事例のなかでプロジェクトやデザインに取り組むときに大切なことをいくつか教えていただきました。いくつかの言葉を個人的に興味があったのを抜粋して簡潔にまとめてみました。
「デザインとは社会と自分の差分である」
・自分を起点にしすぎるとアートになる。
・答えは自分の外にある。
・他人や社会を起点にする。
・大きな流れと小さな身の回りに気づくこと。
「言葉を生み出すことで新しい発見が広がる」
・言葉があって産業が生まれる。
・名前をつけることでイメージがつく。
感想
自分を起点にしすぎるとアートになる。→答えは自分の外にある
私は今まである程度デザインが固まるとどうしても自分の考えがメインで制作し、まとめるためその後のユーザー評価が自分が思ったのと違う結果になることがありました。その結果アイデアが煮詰まってしまう、制作が進まないことが多かったです。それは自分がいつのまにかデザインよりアート思考になってしまっていたのだと気づきました。
原田さんは他人や社会を起点にすることでデザインが生まれると教えてくれました。また今周りで起きている様々な事例(大きな流れと小さな身の回り)に目を通し、それらを「なぜ」と考えるのが大事と教えてくれました。
情報や技術が発展した現在、広告という仕組みが今後変わるかもしれないと原田さんは言っていました。それでもこの先何があるか分からないが進むとも言っていました。
私も原田さんの様に自分の作品制作に困ったらまずは周りをよくみてそこから深く考え制作に進んでいきたいです。